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海外の研究に学ぶ、”父親の育児参加”が子どもの発達に与える科学的効果

「父親は稼ぎ手、母親が育児の主担当」という感覚は、日本ではまだ根強く残っています。しかし欧米の子育て研究では、父親がどれだけ育児に関わるかが、子どもの発達に独自の影響を与える可能性があると以前から指摘されています。今回は、父親の育児参加(Father Involvement)に関する海外の知見と、日本の家庭での取り入れ方をご紹介します。

目次

その知見の概要

海外の発達心理学の分野では、1970年代以降、母親だけでなく父親が子どもの発達に果たす役割についての研究が積み重ねられてきました。その代表的な文献の一つが、発達心理学者マイケル・ランブ(Michael E. Lamb)氏らが編纂した書籍『The Role of the Father in Child Development』です。1970年代の初版以降、版を重ねながら父親の育児参加に関する研究知見がまとめられてきました。この分野の研究では、父親の育児参加は単に母親の負担を減らすだけでなく、子どもの社会性や情緒の発達に独自に関わっている可能性があるとされています。

エビデンス(研究・書籍からの根拠)

父親の育児参加と子どもの発達の関連については、海外の発達心理学の分野で複数の縦断研究(長期追跡調査)が行われてきました。こうした研究では、父親が育児に積極的に関わっている家庭の子どもについて、社会性や情緒面の発達、問題行動の少なさなどとの関連を報告するものが複数存在するとされています。ただし、こうした研究の多くは相関関係を示すものであり、父親の関与だけを唯一の要因と断定しているわけではない点には注意が必要です。それでも、父親が主体的に育児に関わることには、母親の負担軽減以上の意味がある、というのがこの分野の研究に共通する見方です。

日本の家庭での実践方法

  • 「手伝う」ではなく、寝かしつけ・お風呂・送り迎えなど特定の育児タスクを”自分の担当”として持つ
  • 母親を介さず、子どもと直接コミュニケーションを取る時間を意識的に作る
  • 習い事選びや生活リズムの調整など、育児の意思決定にも主体的に関わる

大切なのは、関わる時間の長さだけでなく、子どもと直接向き合う”質”の高い関わりを意識することです。役割分担があいまいなまま「手伝う」側に回るのではなく、日々のやり取りそのものが子どもの成長を後押しし、親自身の幸福感にもつながっていきます。実際、1歳後半ごろの子どもは驚くほどのスピードで言葉を吸収していきます。昨日は話せなかった言葉を今日には口にするといった変化を間近で感じられるのは、育児を”手伝う”のではなく自分ごととして関わっているからこそ味わえる瞬間だといえるでしょう。

まとめ

父親の育児参加は、母親を助けるための”手伝い”ではなく、子どもの発達にとって独自の意味を持つ関わりだということが、海外の研究では以前から指摘されています。知っているだけで、今日の関わり方の意識が少し変わるはずです。まずは一つ、自分だけの育児担当を決めることから始めてみてはいかがでしょうか。

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