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フランスの子育てに学ぶ、子どもの”待つ力”を育てる関わり方

「順番を待てない」「ちょっと待ってて、と言ってもすぐに癇癪を起こす」——共働きで忙しい毎日を送るパパにとって、子どもの”待てなさ”は地味に負担の大きい悩みではないでしょうか。実はフランスの子育てでは、乳幼児期から”待つ力”を育てることが大切にされているといわれています。今回は、海外で大ベストセラーとなった育児書の知見をもとに、家庭で取り入れられる考え方を紹介します。

目次

フランス人の子育てが世界中で注目される理由

フランスの子育てが海外で話題になったきっかけのひとつが、アメリカ人ジャーナリストのパメラ・ドラッカーマン氏が、自身のパリでの子育て経験をまとめた著書『フランスの子どもは夜泣きをしない』(原題:Bringing Up Bébé)です。パリで子育てをするなかで、フランス人の子どもが大人を待たせず、癇癪も比較的少ないことに著者自身が驚き、その背景にある文化・習慣を取材した一冊として知られています。

その知見の概要:「大人が枠(カドル)を決め、その中で子どもは自由に」

同書で紹介されている子育ての基本姿勢が、フランス語で「カドル(cadre)」と呼ばれる考え方です。「してはいけないことの枠組みはしっかり決めるが、その枠の中では子どもの自由を尊重する」という発想で、四六時中口出しをするのではなく、要所要所で明確に線引きをすることが特徴とされています。この枠組みがあるからこそ、子どもは「待つ」「我慢する」といった場面でも見通しを持ちやすくなる、という考え方です。

知見の概要:「待つ」経験を生活に組み込む工夫

同書では、フランスの親が子どもの要求にすぐには応じず、一呼吸置いてから対応する場面が数多く紹介されています。フラストレーション(思い通りにならないこと)に少しずつ向き合わせることが、結果的に子どもの気持ちの安定や自立につながる、という観察です。また、間食(おやつ)の時間を1日1回・決まった時間に設定し、それ以外の時間は基本的に「待つ」習慣をつける家庭が多いことも紹介されています。空腹をある程度我慢する経験そのものが、待つ力のトレーニングになっているという見方です。

日本の家庭での実践方法

こうした考え方は、忙しい共働き家庭でもすぐに取り入れられます。

  • 「ちょっと待ってね」を具体的にする:「あと3数えたらね」「このお皿を洗い終わったらね」など、待つ時間の見通しを示すと、子どもも受け入れやすくなります。
  • 間食のタイミングを決める:ダラダラおやつをあげるのではなく、15時など時間を決めることで、「その時間まで待つ」感覚が自然と身につきます。
  • すべての要求にすぐ応じない:安全に関わること以外は、多少子どもを待たせても問題ないと割り切る意識を持つことも大切です。

我が家でも、平日の夕方は家事と育児が重なりバタバタしがちですが、「あと5分待ってね」と見通しを伝えるだけで、子どもの気持ちが落ち着きやすくなると感じています。

取り入れる際の注意点

ただし、フランスの子育て文化がそのまま日本の家庭に当てはまるわけではありません。保育園・幼稚園の制度や家庭内の役割分担、地域のサポート体制なども、日本とフランスでは異なります。あくまで「待つ力を育てる関わり方のひとつの参考例」として捉え、家庭や子どもの性格に合わせて無理のない範囲で取り入れることが大切です。また、体調不良時や強い不安を感じているときなど、子どもの要求にすぐ応じるべき場面もあるため、状況に応じた使い分けを意識しましょう。

まとめ

フランス式子育ての「待つ力」の育て方は、特別な道具も時間もかからない、今日からできる関わり方です。「枠を決めて、その中は自由に」「待つ時間の見通しを示す」——このふたつを意識するだけでも、慌ただしい毎日の中の親子のやり取りが少し変わってくるかもしれません。ぜひ今日から一つ取り入れてみてください。

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